宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:39)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
5/ 8 --- ---
5/ 7 --- ---
5/ 6 --- ---

黒点  5/ 8 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:30 488 +1.3
-2 h 498 +1.5
-4 h 507 -0.3
-6 h 486 -0.9
-8 h 488 +0.1
-10 h 503 +2.2
-12 h 507 +0.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:30 -11 -/ -
-2 h -13 -/ -
-4 h -12 -/ -
-6 h -11 -/ -
-8 h -9 -/ -
-10 h -9 -/ -
-12 h -8 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 6x10^3
5/ 8 0.5 9x10^3
5/ 7 0.6 7x10^3
5/ 6 0.6 3x10^3
5/ 5 0.8 1x10^3
5/ 4 0.5 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
宇宙環境計測グループ
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 5/ 3 11:45 太陽風は速度440km/秒で比較的穏やかです。高速風はこれから来るでしょう。
2008/ 5/ 4 12:55 南半球に新しい活動周期の黒点が出現しました。太陽風の速度は、500km/秒に上がっています。
2008/ 5/ 5 09:38 太陽風の速度が600km/秒に上昇しています。小規模の磁気圏活動が起きています。
2008/ 5/ 6 10:36 600km/秒の高速太陽風が続いています。南半球の黒点群は消えてしまったようです。
2008/ 5/ 7 09:55 太陽風の速度は520km/秒に下がりましたが、高速風は続いています。
最新のニュース

2008/ 5/ 8 10:39 更新
500km/秒前後の高速太陽風が続いています。磁気圏は穏やかです。

担当 篠原

太陽風の速度は、500km/秒で安定しています。
高速状態は続いていますが、それほど高い速度ではありません。

この1週間の太陽風速度の変化を見てみましょう。
今日の1枚めの図の黄色線を見て下さい。
太陽風の速度は、この図の1日前くらいから上がり始め、
この図の開始時点で既に450km/秒を超えています。

普段の高速風だと、最初に一気に速度が上がり、
その後、安定した状態がしばらく続くのですが、
今回は、1日ごとに不規則に上昇していて、ずいぶん様子が違います。
このため、いつもと違って、この後の展開が読みにくくなっています。


現在の磁気圏活動は、とても静かです。
AE指数に目立った変化はなく、シベリア磁場データも穏やかです。
太陽風磁場の南北成分が、北寄りに推移していることが影響しているのだと思います。
速度はそこそこあるので、磁場が南を向けば、小規模のオーロラ活動は起きるはずです。

太陽風は、もうしばらく高速状態が続きそうです。
前周期の変化を見ると、もう3日ほど高めの速度が続きそうです。
その後、一旦速度が下がりますが、2日ほどですぐに上がりそうです。


記事の最初に、この後の展開が読みにくいと書きましたが、
前々周期あたりから、太陽風の速度分布が大きく動いている印象があります。

500km/秒台の高速風の期間が長くなり、低速風の期間がどんどん減っています。
その一方、高速風の山は低くなって、全体的に変化のめりはりがなくなっているのです。

例えば、昨日までの27日間を振り返ると、
およそ22日間が、高速風(450-500km/秒を超える速度)になっていて、
400km/秒付近の穏やかな期間は、たった5日間に減っています。
ずっと高速風が吹いているという印象です。

太陽風がこの後どのように動いて行くのか、今月、来月と注目してみてください。


放射線帯の高エネルギー電子は、少し上昇しています。
10,000には達していませんが、かなり高まっていますので、
衛星の運用ではしばらく注意が必要でしょう。
今日以降も、もう少し上昇するかもしれません。

太陽は無黒点で、とても穏やかです。



ACE衛星による7日間の太陽風。速度は黄色。
(c) NOAA/SWPC


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/ 8 01:13 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。