宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 6/16 11:33 高速風は続いていますが、速度は下がり始めました(520km/秒)。小規模のオーロラ活動が見られています。
2007/ 6/17 09:49 太陽風の速度が下がり(450km/秒)、高速風領域を抜け出しつつあります。次のコロナホールがよく見えて来ました。
2007/ 6/18 10:03 太陽風の速度は500km/秒に戻っています。しかし、磁気圏は概ね静穏です。
2007/ 6/19 09:58 太陽風の速度はやや高めです(460km/秒)。コロナホールが太陽の中心に見えています。
2007/ 6/20 09:59 これから、高速の太陽風がやってきます。太陽は無黒点が続いています。
最新のニュース

2007/ 6/21 10:45 更新
高速風はまだ来ていません。太陽風は通常の速度で、磁気圏は穏やかです。

担当 篠原

穏やかな太陽風が続いています。
高速風の気配はまだ見えず、到来は遅れている様です。

ACEの観測によると、太陽風の速度はむしろ低下傾向にあります。
昨日の440km/秒からゆっくりと下がって、現在は390km/秒です。
変化自体は小幅で、太陽風は普通の速度で落ち着いています。

磁場強度は4nTで安定しています。
速度上昇の前に見られる、磁場強度の強まりなどの変化はまだありません。

南北成分は、0nT付近か、やや北寄りの変化をしています。
そのため、磁気圏はとても穏やかです。
シベリアの磁場データはほぼ平坦。
AE指数もほとんど変化していません。


27日周期の図を見ると、
前周期では昨日に相当する、5月24日に速度の上昇が始まっています。
現在は、まだ気配も見えていないということで、
高速風の到来は遅れているようです。
ただし、高速風の回帰が遅れたり早まったりすることは、
普通に見られることですので、もうしばらく変化に注目してください。

SOHO EIT284の太陽コロナ写真を見ると、
コロナホールは太陽の西寄りに十分せり出しています。
今日くらいからは、太陽風に乱れが始まるのではないでしょうか。

回帰性の太陽風の乱れでは、
太陽風の変化は磁場強度や密度から始まりまることが多いです。

また、セクター境界もひとつのヒントになります。
27日周期の図で、セクターのグラフを見てください。
前周期は、高速風の直前(5月23日)にセクターが、AからTに切り替わっています。
今周期はまだAのままで、Tへの切り替わりが来ていません。
必ず来るとは言えませんが、これもひとつの目安になります。
このグラフがいつ切り替わりを迎えるかにも注目してください。


太陽は無黒点で穏やかな状態です。
X線のグラフがいよいよまっ平らになっています。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。