宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 6/13 10:03 太陽風、磁気圏ともに穏やかです。明日くらいから、回帰性の高速風がやってくると思われます。
2007/ 6/14 10:13 太陽風の速度がやや上がっています(400km/秒)。磁場強度は強まっており、更に速度が上がる可能性があります。
2007/ 6/15 09:58 太陽風の速度が上がり、高速風に変わっています(600km/秒)。オーロラも活発に発生しています。
2007/ 6/16 11:33 高速風は続いていますが、速度は下がり始めました(520km/秒)。小規模のオーロラ活動が見られています。
2007/ 6/17 09:49 太陽風の速度が下がり(450km/秒)、高速風領域を抜け出しつつあります。次のコロナホールがよく見えて来ました。
最新のニュース

2007/ 6/18 10:03 更新
太陽風の速度は500km/秒に戻っています。しかし、磁気圏は概ね静穏です。

担当 篠原

昨日、太陽風の速度は450km/秒に下がり、
地球は高速風領域を抜け出しつつあると書きましたが、
その後、速度が500km/秒に再び上がり、太陽風は高速状態に戻っています。

磁場強度は5nTと普通のレベル。
南北成分は北寄りの傾向になっているようです。
そのため、速度は上がっていますが、磁気圏は比較的穏やかです。

一時的に-3nTくらいの南向き磁場が続いた時間帯があり、
そこで、AE指数500nTくらいの小規模のオーロラ活動が見られています。
この活動は、シベリアの磁場データでも見えています(右寄り3分の1が昨日の変化です)。
PBKではマイナスに、TIKとNOKではプラス方向に変化が発生しています。


速度が上がりましたが、これ以上大きな変化になる事はないでしょう。
今日から明日にかけては、基本的に穏やかに過ぎて行くと思います。

本格的な高速風がやってくるのは、20日頃からです。
SOHO EIT284の太陽写真を見てください。
コロナホールが、太陽の中心線に達しています。
現在、ここから地球方向に飛び出している高速の太陽風が、
3日ほどかけて地球まで飛んでくるのです。

前周期の高速風は、最高速度が700km/秒近くに達し、
高速状態は5日間続きました。

速度の上がり初めを中心に、
活発なオーロラ活動や磁気嵐を起こしたりする可能性があります。
また、放射線帯が強まる事も予想されますので、
高速風到来後は、高エネルギー電子の変化にも注目して下さい。


太陽は無黒点で、たいへん穏やかです。
X線のグラフは、最低レベルに下がっています。




SOHO衛星のEIT284カメラの映像。6月18日4時(世界時6月17日19時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。