宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/10/25 09:43 687黒点群が中規模フレアを起こしました。また、太陽風の速度が上昇し、オーロラを活発にしています。
2004/10/26 09:38 太陽はフレア活動を活発に続けています。太陽風の速度は次第に低下するでしょう。
2004/10/27 12:51 太陽風は通常の状態で、磁気圏は穏やかです。フレア活動はやや落ち着いています。
2004/10/28 11:10 太陽風は速度が下がり磁気圏は静穏です。フレア活動は低下しています。
2004/10/29 15:11 太陽風および磁気圏は穏やかです。太陽のフレア活動は低下しています。
最新のニュース

2004/10/30 10:05 更新
太陽風の速度が上昇を始めました。磁場強度の強まりもあり、オーロラが活発になっています。

担当 篠原

今日は、初めに27日周期の図をご覧下さい。
地球から見ると、太陽は27日で一周しています。
従って、コロナホールなど太陽面にある構造は27日でまた同じ位置に戻って来ます。
そのためコロナホールによる高速太陽風の変化も、27日周期で繰り返す性質があります。
27日周期の図は、この繰り返しの性質を利用して今後の天気変化を探ろうとする図です。

大きく見て、上の段が27日前の前周期の変化、下の段が現在の変化を示しています。
1列めの緑色線は太陽風の速度です。
前周期の10月2日から5日にかけて(世界時)、
コロナホールの影響で400km/秒程度へ速度が上昇している変化がありました。
今周期もまたこれに相当する変化が見られるのではないかと予想していました。

速度の上昇の前の10月2日には、磁場強度の強まり(3列めの青線)と、
南北成分の激しい変化(3列めの赤線が振動している)が観測されています。
昨日、10月29日にこれと同様の磁場強度の強まり(3列め青線)が発生しました。
また、同時に太陽風速度(1列めの緑色線)の上昇が始まっています。
今周期も同じ変化を繰り返している様です。

ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は400km/秒に高まり、磁場強度も10nTに強まっています。
速度はまだ上昇を続けており、今回はもう少し高速になるかもしれません。
太陽風の変化に伴って、オーロラが活動的になっています。
AE指数では500〜800nTの変化が現れています。
前周期は速度の上昇が3〜4日程度観測されました。
今回も11月1日頃まで続くと思われます。

SOHO EIT284カメラの太陽画像を見ると、次のコロナホールが太陽中心やや左に見えて来ました。
5日ほど経つと地球へ影響を及ぼす様になると思われます。
27日周期の図にも見えていますが(前周期の10月8日以降)、11月4日頃に太陽風の変化が見られそうです。

太陽のフレア活動は、新しく見えて来た693黒点群が、
C1〜2クラスの小さな小規模フレアを起こし続けています。
今朝、つい先ほど9時40分(世界時0時40分)に691黒点群がM1の中規模フレアを起こしています。
引き続き、小規模な活動が続きそうです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。