宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2013/ 3/18 10:23 更新 太陽風の乱れが到来し、速度は750km/秒に達しました。激しい磁気圏活動が発生しています。フィンランドのオーロラをどうぞ。 担当 篠原 CMEによる太陽風の擾乱が到来しました。 ACE衛星の観測では、17日14時半(世界時17日5時半)に、 太陽風の速度は400km/秒から650km/秒に、 磁場強度は5nTから15nTに、それぞれ急に強まる変化が発生しています。 この擾乱は30分ほどで地球に到来し、 茨城県柿岡の気象庁地磁気観測所の磁場観測データでは、 17日15時(世界時17日6時)に、急な磁場変化が観測されています。 太陽風の乱れは、15日のCMEの発生から ちょうど2日で地球に到来したことになります。 太陽風の速度はその後最大で750km/秒まで上昇していて、 なかなか高速の太陽風の乱れになっています。 このくらいまで太陽風の速度が高まったのは久しぶりで、 700km/秒にかろうじて達した変化としては、昨年の8月26日以来7ヶ月ぶり、 700km/秒をしっかりと超えた変化としては、昨年の6月6日以来9ヶ月ぶりです。 太陽風の磁場は、強まった後に大きく南向きに振れました。 ACEのグラフは、-10〜-15nTの範囲で変化しています。 速度が高まった影響も重なって、磁気圏では活発な変動が始まりました。 AE指数を見ると、変動の始まりから1000nTを超える変化を起こしています。 活動はその後更に強まって、18日2時(世界時17日17時)頃には、 2500nTに達する激しい変化を記録しています。 南極の昭和基地で、世界時17日18〜19時頃に観測された オーロラの動画を掲載します。 薄雲がかかっているのが残念ですが、 空全体を覆うようにオーロラの光が躍動しています。 また、Dst指数の速報値は、-130nTまで減少していて、 磁気嵐が発生しています。 Dst指数はマイナス方向に変化が強まり、 値が下がるほど激しい擾乱が起きていることを示しています。 そして、フィンランド・オウルにお住まいの小松兼一さんより、 撮影したばかりのオーロラ写真をいただきました。 現地時間で、17日21時と18日0時の撮影だそうです (日本時間では、今日の早朝でしょうか)。 現地では、いつもは北の方にしか見えないオーロラが、 今日は360度あらゆるところから出現したそうです。 また、街明かりよりも明るくて、 町の光でも潰されずにオーロラの光を見ることができたそうです(見事に撮影されています)。 また、フィンランドでは、 一番南の首都ヘルシンキでもオーロラが観測できたそうです。 速報と言ってもいいタイミングで、 素晴らしい写真をどうもありがとうございます。 実は、アラスカからも素晴らしいオーロラの写真をいただいているのですが、 記事更新システムの都合のため、明日のニュースで紹介いたします。 たいへん申し訳ありませんが、明日の記事もぜひご覧ください。 現在の太陽風の乱れは、速度は580km/秒、磁場強度は10nTと ピークは通りすぎた様です。 磁場の南北成分も、今朝くらいに南向きから北向きに切り替わって、 磁気圏の乱れも、ひとまず落ち着きそうです。 放射線帯の高エネルギー電子は、今のところ目立った変化はありません。 今後、急増する可能性もあるので注目してください。 太陽では、目立ったフレアの発生はなく穏やかです。 太陽放射線(高速の陽子の流れ)も、ゆっくりと減少しています。 (c) 気象庁地磁気観測所 南極の昭和基地の全天カメラで観測されたオーロラの活動。 (c) 国立極地研究所、(動画加工 : 宇宙天気ニュース) Dst指数の速報値は、-130nTまで減少していて磁気嵐が発生しています。Dst指数はマイナス方向に変化が強まります。 (c) 京都大学WDC フィンランド、オウルの小松兼一さんによる、現地18日0時のオーロラ。 (c) 小松兼一氏 フィンランド、オウルの小松兼一さんによる、現地17日21時のオーロラ。 (c) 小松兼一氏 フィンランド、オウルの小松兼一さんによる、現地17日21時のオーロラ。 (c) 小松兼一氏 SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子 (c) SDO (NASA) SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。 (c) SDO (NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SWPC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) 作図:宇宙天気ニュース
(c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SWPC GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SWPC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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