宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:35)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/ 6 --- ---
12/ 5 --- ---
12/ 4 --- ---

黒点 12/ 5 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
07:52 465 +2.1
-2 h 429 -1.1
-4 h 422 +3.6
-6 h 424 -2.7
-8 h 427 -4.3
-10 h 444 -2.1
-12 h - -1.9

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:29 - 18/ 5
-2 h -24 14/ 5
-4 h -25 12/ 6
-6 h -31 34/ 36
-8 h -31 2/ 7
-10 h -27 5/ 25
-12 h -32 -19/ 9

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^1
12/ 6 0.6 5x10^1
12/ 5 0.6 1x10^1
12/ 4 0.6 7x10^1
12/ 3 0.5 1x10^2
12/ 2 0.8 7x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/12/ 1 12:47 太陽風は、速度370km/秒で安定しています。GOES12の高エネルギー電子観測の障害が続いています。
2008/12/ 2 08:45 太陽風の速度は300km/秒に下がり、磁気圏も非常に静穏です。無黒点も続いています。
2008/12/ 3 09:02 290km/秒と速度の遅い太陽風が続いています。一方、高速風の到来も近づいています。
2008/12/ 4 09:20 高速太陽風が始まりつつあります。速度は450km/秒に上昇しています。引き続き、高まって行くでしょう。
2008/12/ 5 10:06 太陽風の速度は400km/秒に下がり、高速風は一旦終わっています。この後、再び上昇するかもしれません。
最新のニュース

2008/12/ 6 09:35 更新
太陽風磁場の南向きが続き、激しいオーロラ活動が発生しました。

担当 篠原

速度はそこそこ、磁場強度は強めという太陽風が続いています。
500km/秒から400km/秒に下がった太陽風の速度は、
そのまま400km/秒台を推移し、1日経過して450km/秒にやや上がった程度です。

太陽風の磁場強度も、8nTとやや強めの状態を維持し、
後半、やや強まって10nTに近づいています。

コロナホールによる影響が見られる太陽風の状況ですが、
高速風としては、ずいぶん弱まってしまった様です。


太陽風磁場は、強めの状態が続いていますが、
南北成分が、かなり南に偏って推移しています。
ACEの図では、-5nT前後のまとまった南向きが、何時間も続いています。

このため、磁気圏活動がかなり強められています。
AE指数では、1000nTに達する大規模な活動が、2回にわたって発生しています。
活発な活動は、アラスカのライブカメラでも見ることができました。

また、沖縄磁場データは-50nTほどの低下を示していて、
弱い磁気嵐になっていたようです。


現在の太陽風は、速度は通常レベル(少し高め)で、磁場強度が強まった状態です。

磁場が強まったままなので、
まだ、これから速度の上昇が見られるかもしれませんが、
コロナホールの位置や、前周期の太陽風の様子などを参考にすると、
太陽風の変化はそれほど強まらず、終わりに向かう可能性が高い様に思われます。

今日いっぱい、太陽風の様子に注目してください。
磁場が強まっていて、南北にも大きく振れているので、
昨夜の様に活発なオーロラ活動が見られる可能性も続いています。


放射線帯高エネルギー電子は、低いままです。


太陽は無黒点で、静穏な状態が続いています。
今日も、SOHOの磁場写真を掲載します。

昨日、北半球側に、小さな磁場の強まりが見られることを紹介しましたが、
今日の写真では、南半球側にも小さな磁場の強まりが発生しています。

ここで、磁場の極性に注目してください。
昨日の北半球の磁場の強まりは(今日も見えています)、[白 黒]で、
これは、北半球側の新しい活動周期(24期)の性質でした。

一方、南半球の磁場の強まりも、[白 黒]となっています。
北半球と南半球では、磁場の順番は逆転する性質があるので、
現在、南半球に見えている磁場の強まりは、
南半球側の古い活動周期(23期)の性質を持っているということになります。

問題は、磁場の強まりが南半球の中緯度付近に見えているということです。

太陽活動は、中緯度領域から、新しい磁場極性が出現し、
次第に低緯度に広がって行きます。
南半球でも、既に新しい周期の黒点が出現しているのですが、
今回、比較的高めの緯度領域で古い性質が現れたということは、
南半球側の切り替わりは、なかなか進んでいないということなのかもしれません。
太陽活動の推移も注目されるところです。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。6日9時(世界時6日0時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO MDIカメラによる、太陽磁場の分布。中心やや北寄りに小さな磁場の強まりが見えます。6日2時(世界時5日17時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。