宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (08:52)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
7/11 --- ---
7/10 --- ---
7/ 9 --- ---

黒点  7/10 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
08:45 337 -0.2
-2 h 336 -1.4
-4 h 337 -2.2
-6 h 331 -2.8
-8 h 336 -2.3
-10 h 338 +3.7
-12 h 345 +3.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:30 -15 -/ -
-2 h -15 -/ -
-4 h -14 -/ -
-6 h -10 -/ -
-8 h -8 -/ -
-10 h -9 -/ -
-12 h -10 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 8x10^1
7/11 0.5 1x10^2
7/10 0.5 2x10^2
7/ 9 0.7 2x10^2
7/ 8 0.6 2x10^2
7/ 7 0.6 1x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 7/ 6 10:17 太陽風の速度が400km/秒に上がりました。次のコロナホールが見えて来ています。
2008/ 7/ 7 08:58 太陽風の速度は下がり、低速風になっています。太陽黒点の変化をまとめてみました。
2008/ 7/ 8 08:51 太陽風の速度は330km/秒に下がり、磁気圏もとても穏やかです。コロナホールがよく見えています。
2008/ 7/ 9 09:01 太陽風速度は300km/秒に下がり、かなりの低速風になっています。磁気圏はとても静かです。
2008/ 7/10 08:50 低速で穏やかな太陽風が続いています。明日以降、高速風が始まりそうです。
最新のニュース

2008/ 7/11 08:52 更新
340km/秒の低速の太陽風が続いています。これから高速風がやって来るでしょう。

担当 篠原

SOHO EIT195の太陽コロナ写真を見てください。
コロナガスを切り裂いた様なコロナホールが、太陽の中央に大きく見えています。
コロナホールは、
太陽の固有磁場が宇宙空間へ向かって大きく広がっている領域にできます。
外側へ向かって広がる磁力線に沿って、コロナのガスがどんどん飛び出すため、
ガスが周囲よりも希薄になり、穴の様に見えるのです。
飛び出したガスは、高速の太陽風を作ります。

コロナホールが太陽の中心に見えるとき、
コロナガスは地球へ向かって噴き出しています。
地球までは約3日の道のりです。
現在、ちょうど中心に来ているので、
これから3日後、14日頃に高速風が最も強い状態になると考えられます。


高速風の到来は、コロナホールの先頭(右端)の位置で読み取ります。
既に脇へ行っているため、先頭の部分は見にくくなっていますが、
そろそろ西側(右側)の半分くらいに達します。
ここが、地球へ高速風がやってくるタイミングを測るための目安の位置です。

今日あたりから高速太陽風が始まるでしょう。
27日周期の図の予想では、今夜になるかもしれません。


現在の太陽風は、速度が340km/秒と、少し上がったものの低速状態です。
磁場強度は、4-5nTで、こちらは普通の強さです。

太陽風が穏やかなので、磁気圏も静穏です。
AE指数では、200nTの小さな変化が2回起こっています。
太陽風磁場が、南向きになった時間帯と一致しています。


今後、高速風が近づくと、太陽風の磁場が強まります。
この時に、大きく南を向いて、磁気圏を一気に活動的にしたりします。
高速風の立ち上がりに、特に注意してください。

今回の高速風は、前回は最高速度が750km/秒、7日間にわたって続きました。
今回も、同程度の変動が見られるでしょう。


今日も、太陽には黒点はありません。
静穏な状態が続いています。



SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。11日8時半(世界時10日23時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。