宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:45)
太陽フレアは静かです。
太陽風が非常に高速です。
磁気圏内がやや活動的になっています。
放射線帯電子が強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/ 1 --- ---
2/29 --- ---
2/28 --- ---

黒点  3/ 1 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:40 770 +2.4
-2 h 727 -1.1
-4 h 748 -2.8
-6 h 746 -2.3
-8 h 707 +3.3
-10 h 729 -3.5
-12 h 671 -3.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:59 -31 -13/ 23
-2 h -32 -22/ 22
-4 h -27 -27/ 11
-6 h -25 -21/ 16
-8 h -36 2/ 25
-10 h -34 -4/ 27
-12 h -28 -20/ 17

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 8x10^3
3/ 1 0.6 2x10^4
2/29 0.5 2x10^3
2/28 0.5 3x10^3
2/27 0.6 3x10^3
2/26 0.5 3x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 2/20 09:10 600km/秒前後の高速太陽風が続いています。オーロラも活発に続いています
2008/ 2/23 11:35 太陽風の速度はゆっくりと低下に向かっています。やがて通常の太陽風に戻りそうです。
2008/ 2/26 17:55 太陽風の速度は通常レベルで、磁気圏も比較的穏やかです。983黒点群が見えています。
2008/ 2/28 16:30 高速太陽風が始まりました。激しいオーロラ活動も起こっています。
2008/ 2/29 14:44 太陽風の速度がもう一段上昇して、600km/秒台に上がっています。活発な磁気圏活動が続いています。
最新のニュース

2008/ 3/ 1 11:45 更新
750km/秒のかなり速い高速太陽風になっています。オーロラ活動も活発に続いています。

担当 篠原

太陽風がどんどん高速になり、750km/秒とかなり高まっています。
27日周期の図を見てください。
緑色の速度の線が、一直線で一番上まで上がっています。
コロナホール起源の高速風としては、かなり速度が上がっています。
前周期は600km/秒前後だったことと比較すると、100km/秒以上高速になっている様です。

磁場強度も5nTレベルを保っています。
強さとしては普通ですが、南北成分が大きく南北に変動していることが重要です。
この変化と、高速風の影響で、オーロラ活動がとても活発に続いています。
AE指数では、500〜1000nTの中規模活動が一日中発生しています。
昨夜は、アラスカのライブカメラでも、
きれいなオーロラを長い時間楽しむことができました。

シベリア磁場データを見ると、
この3日間に渡って活発なオーロラ活動が続いていることがよく分かります。
しかも、3日間とも活動の規模はなかなかのものです。

27日周期の図で、水色の線で示している「沖縄短期変動」というデータに注目してください。
オーロラ活動が活発になると、このグラフの変化が激しくなります。
2月27-19日にかけて、30nTくらいの幅で変動が続いています。
見た目は地味なグラフですが、太陽風とオーロラ活動の関係を見る時に便利なデータです。


前周期からの予想では、高速風は明日くらいまでで、明後日からは下がって行きそうでした。
SOHO EIT195の写真でも、コロナホールは既に太陽の中心を過ぎ、
西半球側に移動しています。
しかし、ここまで高速風であることを考えると、前周期よりも少し長引くかもしれません。
せいぜい1〜2日のことですが、どのようになるか注目しています。

また、活発なオーロラ活動ももうしばらく続きそうです。
ライブカメラもぜひお楽しみください。今日も好天の様です。

やがて太陽風の磁場強度が弱まり、速度も600km/秒台へと落ちて行くでしょう。
それとともに、オーロラは規模が小さくなって行きます。


放射線帯の高エネルギー電子が、一気に増加し、警戒レベルの10,000に達しています。
衛星の運用などでは、注意が必要です。
たいへん高速の風が続いていることから、更に増加する可能性もあります。

太陽は983黒点群が消え、無黒点になっています。
とても穏やかです。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/ 1 01:48 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。