宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (10:29)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
10/26 --- ---
10/25 --- ---
10/24 --- ---

黒点 10/26 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
10:21 689 +0.5
-2 h 693 -1.0
-4 h 688 +1.5
-6 h 624 -1.3
-8 h 611 -3.2
-10 h 577 -0.5
-12 h 442 -1.0

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:30 -17 -/ -
-2 h -16 -/ -
-4 h -23 -/ -
-6 h -20 -/ -
-8 h -17 -/ -
-10 h -10 -/ -
-12 h -14 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
10/26 0.5 1x10^2
10/25 0.6 2x10^3
10/24 0.6 3x10^3
10/23 0.6 4x10^3
10/22 0.5 3x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/10/21 11:52 高速風が続いていますが、速度が500km/秒台前半に下がって来ました。
2007/10/22 12:41 太陽風は速度が下がって、通常の状態に戻りつつあります。磁気圏は穏やかです。
2007/10/23 11:55 太陽風はやや高めの速度で安定していて(450km/秒)、オーロラ活動も発生しています。
2007/10/24 10:08 太陽風の速度は下がりましたが、小規模のオーロラが続いています。これから高速風がやって来るでしょう。
2007/10/25 12:34 低速の穏やかな太陽風が続いています。高速風の到来はこれからです。
最新のニュース

2007/10/26 10:29 更新
700km/秒の高速太陽風がやってきました。一気に速度が上がり、オーロラも活発になりました。

担当 篠原

約1日遅れで、高速の太陽風がやって来ました。
始まりは、昨夜、25日20時(世界時25日11時)頃です。
磁場強度が10nTに強まり、その後20nT近くまで上昇しました。

速度もすぐに反応して、450km/秒、600km/秒、700km/秒と階段状に上昇しています。
10時間ほどで一気に最高速に上がっていて、
到来が遅れた分、急に上昇したかの様です。
27日周期の図で前周期の上昇の様子と比較して下さい。


太陽風磁場の南北成分も、比較的大きな振幅で南北両方向に揺れました。
このため、磁気圏が刺激を受け、活発なオーロラ活動につながっています。
AE指数を見ると、800nTに達する中規模の活動が半日にわたって続いています。

また、Dst指数も-50nTの減少を示しています。
磁気圏の赤道面に環電流が形成され、小規模の磁気嵐となっています。


ACEの図を見ると、速度が急に上がった分、太陽風の乱れもそこに圧縮されていたようです。
磁場強度はあっという間に5nTの通常レベルに下がってしまいました。
現在も太陽風は700km/秒とたいへん高速ですが、
磁場強度が落ち着いたので、磁気圏活動の激しさは弱まりそうです。

高速の太陽風は、これから3日程度続くと思います。
その間は、オーロラ活動も発生しやすい状態が続きます。


27日周期の図で前周期の変化を見ると、
今回の高速風の後、10月3-5日にもうひとつ高速風が来ています。
SOHO EIT284の写真を見てください。
左が現在、右が27日前の様子です。
右の太陽写真の、中心やや左下に淡いコロナホールが見えています。
これが次に来た高速風の原因です。
左の最新の写真では、このコロナホールはさらに淡くなっています。
今回は、どの程度の高速風が回帰して来るでしょうか。
これは、10月30日以降の変化です。


放射線帯の高エネルギー電子は、今回の磁気圏擾乱で数を大きく減らしています。
これから、反転して増加を始めるでしょう。
太陽風の速度がだいぶ上がっていますので、今後の変化に注目してください。

太陽は無黒点が続いています。
たいへん穏やかです。


最後になりましたが、SOHOのLASCO C3カメラで、
小さな彗星が太陽に接近する様子が撮影されていました。
今日の最初の写真で紹介します。

この後、彗星が太陽の反対側から出て来そうです。
LASCO C3カメラの最新写真で探してみてください。




SOHO衛星のLASCO C3カメラの視野を、小さな彗星が横切っています。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

10/25 07:06 UT

9/28 12:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。