宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/ 7 10:22 C8.8の小規模フレアが起こりました。東の端から活動的な黒点群が上がってきそうです。
2006/11/ 8 10:42 太陽の東端で活発なフレア活動が続いています。明日以降、回帰性の高速太陽風がやってきます。
2006/11/ 9 13:55 太陽の東端から923黒点群が上がって来ました。太陽風は低速で(280km/秒)、磁気圏はとても穏やかです。
2006/11/10 12:55 高速太陽風がやってきました。速度は500km/秒を超えています。磁気圏の活動も活発に発生しています。
2006/11/11 07:06 太陽風はかなり高速になっています(600km/秒)。激しいオーロラ活動が起こっています。
最新のニュース

2006/11/12 12:27 更新
太陽風はやや速度が下がりましたが、依然高速状態です(560km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、昨日のニュース以降、太陽風は若干速度を上げ、
11日16時(世界時11日7時)に640km/秒まで上がりました。
コロナホールとしては、かなり速度が高まったほうです。
一方、磁場強度は7nTから4nTに弱まっています。
この変化から、このあたりが最高速領域だったと思われます。

7時間ほど640km/秒の状態が続き、
その後はゆっくりと速度低下に向かっています。
今日掲載している図ではぐっと下がったようにも見えますが、
変化の幅としては560km/秒に下がった程度で、太陽風は依然高速状態です。
それでも、山を越えた事は間違いないでしょう。

速度がかなり上がったため、活発なオーロラ活動が続きました。
AE指数のグラフでは、500〜1000nTの間の変動が間断なく続いています。
速度が下がり始めた図の後半では、活動度は落ちている様です。

まだ太陽風は高速ですので、規模は落ちて行きますが、
引き続き、中小規模のオーロラ活動が続く可能性があります。

27日周期の図を見ると、今周期の高速風領域は、
前周期よりも開始がやや遅れ、規模は大きくなっています。
この様子では、明日いっぱいかけてゆっくりと速度が下がって行くでしょう。


放射線帯の高エネルギー電子は、一気に数が増大しています。
青線のGOES11は警戒ライン(10の4乗の線)を超え、赤線のGOES12も間近に迫っています。
グラフは、明日にかけてもう一段増大しそうで、
両衛星が警戒ラインを超えることになりそうです。
衛星の運用では障害が発生しやすくなっています。
増加した高エネルギー電子はゆっくりと減少して行きます。
今後数日間にわたって、注意すべき状態が続きます。

太陽面では、黒点に目立った変化はありません。
923黒点群がひとつだけ、大きな姿を見せています。
磁場構造は単純で、それほど注意すべき状態にはない様です。
ただ、X線のグラフを見ると、小さく、Bクラスの変動が続いていて、
どのあたりが元気になっているのか、やや気になります。
(GOESのX線動画が見られず、細かい雰囲気がつかみにくくなっているのです)
基本的には穏やかに推移しそうです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。