宇宙天気 2006/ 6/ 3

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ

27日周期 (NICT)

短期・太陽風・電子

太陽黒点 (SOHO)

太陽X線 (GOES)

活動領域 (NASA)

EIT284 (SOHO)

EIT195 (SOHO)

情報ページ

Space Environment Center

これまでの経過 (過去のニュースの全リスト): 2006/ 5/29 10:33　太陽風に小規模の乱れが発生しました。磁気圏では、小さな擾乱が発生しています。; 2006/ 5/30 09:59　太陽風は低速(300km/秒)で、磁気圏は穏やかです。明後日から、高速風が来るでしょう。; 2006/ 5/31 09:58　太陽風の磁場強度が強まるなどして、小規模の乱れが発生しています。; 2006/ 6/ 1 09:58　これからコロナホールによる高速太陽風が来そうです。オーロラ活動が活発になりそうです。; 2006/ 6/ 2 10:13　太陽風の速度が上昇しています(550km/秒)。磁気圏は大きくは乱れていません。; 最新のニュース

2006/ 6/ 3 09:06　更新
高速の太陽風が続いています(560km/秒)。速度はこれから低下に向かうでしょう。

担当　篠原

高速の太陽風が続いています。
ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は、
昨日より560km/秒前後で安定した状態が続いています。
速度としては、中規模の高速風と言えるでしょう。
太陽風の磁場強度は、5nT前後からやや弱まる傾向にあるようです。
南北成分は比較的北寄りに推移しています。
AE指数では、大きくて500nT程度と、小規模のオーロラ活動が見られている程度ですが、
これは、太陽風磁場が小さな南向きにしかなっていないためでしょう。

高速風帯は後半に入っていると思われます。
今日からは、ゆっくりと速度は下がっていくのではないでしょうか。
明日にかけて低下が続き、太陽風は通常の状態に戻っていくと思われます。

一方、GOESのX線写真では次のコロナホールが東側(左側)に見えています。
位置的には、4日後くらいに地球に影響を及ぼし始めると思われます。
前周期でも、5月11日以降に高速風が現れています。
これと同様の変化が6月7日以降に見られるでしょう。

放射線帯の高エネルギー電子は、現在、非常に低いレベルに下がっています。
高速風の後は、上昇する傾向が見られます(0.6MeVのグラフは上昇を始めています)。
しかし、今回の高速風の規模では、
警戒ラインに達するほどの大きな上昇にはならないように思います。

太陽は穏やかな状態が続いています。
黒点は見えなくなってしまっています。

GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。2日08時 (世界時2日23時)。
(c) NOAA/SEC