宇宙天気 2005/ 4/ 6

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ

27日周期 (NICT)

短期・太陽風・電子

太陽黒点 (SOHO)

太陽X線 (GOES)

活動領域 (NASA)

EIT284 (SOHO)

EIT195 (SOHO)

情報ページ

Space Environment Center

これまでの経過 (過去のニュースの全リスト): 2005/ 4/ 1 11:01　太陽風磁場のセクター境界を越えました。南向き磁場の影響で、オーロラがやや活発になっています。; 2005/ 4/ 2 09:01　太陽風は穏やかで、磁気圏も静穏です。コロナホールの影響は明後日になりそうです。; 2005/ 4/ 3 10:00　太陽風は低速です(350km/秒)。磁気圏は穏やかです。これから明日にかけてコロナホールの影響が始まるでしょう。; 2005/ 4/ 4 17:12　磁気圏は静穏です。コロナホールの影響で太陽風の速度がやや上がっています(430km/秒)。; 2005/ 4/ 5 13:06　太陽風擾乱が始まりました。南向き磁場が強く、オーロラ活動がとても活発です。磁気嵐も始まっています。; 最新のニュース

2005/ 4/ 6 14:05　更新
高速太陽風は続いています(600km/秒)。オーロラも活発ですが、コロナホールの影響は次第に弱まって行きます。

担当　篠原

ACE衛星の観測によると、コロナホールによる高速太陽風が続いています。
太陽風の速度は昨日よりやや下がって、現在は580km/秒になっていますが、依然高速です。
太陽風磁場も緩やかに低下を続けており、3nTと通常と比べてやや弱い値になっています。
ただし、太陽風磁場の南北成分は南向き傾向が続いています。
-2〜-4nTと弱い南向きですが、ほぼ1日中連続して現れていました。
このため、磁気圏のオーロラ活動は活発になっています。
磁場が弱いので激しいオーロラ活動ではありませんが、
AE指数で500nT前後の変動がほぼ連続して観測されています。
極域の夜空をかなりにぎわせているのではないでしょうか。

太陽風磁場の強度がすっかり下がって来た事と、速度そのものも緩やかに低下していることなどから、
地球はコロナホールの高速風領域から抜けつつある様です。
太陽風の速度は今後も順調に低下を続け、明日いっぱいくらいで通常レベルにもどるのではないでしょうか。
27日周期の図をご覧下さい。
上の図が前周期(27日前)、下の図が今周期(現在)の変化です。
高速太陽風(緑色線)の始まりは2日程遅くなりましたが、
終わり方は上の図と似たものとなるのではないでしょうか。

沖縄の磁場変化を見ると、最大で-100nTを越える程度の磁場減少が観測されていました。
現在はかなり回復しており、磁気嵐状態は終わりつつある様です。

高速太陽風の影響で、放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。
警戒ラインと言われる10の4乗の線を越えつつあります。
電子密度はこらから一層増える可能性があります。
衛星の運用では今後しばらく注意が必要となりそうです。

太陽では、747黒点群がやや活動しているようで、
久しぶりにCクラスの小さなフレアを観測しています。

SOHO衛星のEIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)