宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 5/15 06:41 太陽風の速度は350km/秒まで下がっています。磁気圏は穏やかです。
2004/ 5/16 11:48 太陽風の速度は350km/秒以下まで下がっています。609黒点群が発達しています。
2004/ 5/17 10:51 太陽風速度は350km/秒を前後しています。磁気圏は静穏です。
2004/ 5/18 11:41 磁気圏は穏やかです。太陽風の速度は320km/秒に下がっています。
2004/ 5/19 10:35 太陽風磁場のセクター境界を越えました。磁気圏は穏やかです。
最新のニュース

2004/ 5/20 10:47 更新
太陽風磁場の強度が強まっています。また、コロナホールのため速度も上昇を始めています。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、太陽風の磁場が強まって、10nTを超えて推移しています(白線)。
特に、19日21時〜20日1時(世界時19日13時〜16時)には
一時的に-10nTと大きく南を向いたため(赤線のマイナス成分)、短時間ですがオーロラ活動が活発になりました。
AE指数のグラフを見ると、
20日0時〜4時(世界時19日15時〜19時)にかけて最大1000nTに達する変動が現れています。

現在も磁場強度はとても強いですが、主に北を向いている(赤線がプラス方向にある)ため、磁気圏は穏やかです。
しかし、南北成分は今後も大きく振れる可能性があり、南を向いた場合には磁気圏が乱れる事が予想されます。

一方、コロナホールの影響と思われますが、太陽風の速度も緩やかに上昇を始めています。
340km/秒まで下がっていた太陽風の速度ですが、現在は400km/秒に上がっています。
400km/秒という値そのものは静穏レベルですが、今後の上昇には注意が必要でしょう。
SOHO EIT284の太陽画像には太陽の中央から下側にかけて薄暗い領域(コロナホール)が広がって見えています。
高速風の本体はこれから地球へ届きます。
ただし、コロナホールの規模を考えると、大きな速度の上昇は無いと思われます。

太陽では、東の端(左端)から活動的な領域が上りつつあります。
昨夜からCクラスの小規模フレアを2度ほど起こしています。
まだ向こう側に位置しているため、黒点の写真には見えていませんが、明日頃には見えて来るでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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