宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 1/30 10:41 太陽風の速度は低下し、磁気圏は静かになっています。次のコロナホールに注意して下さい。
2004/ 1/31 10:17 太陽風が高速になっています。コロナホールのため、これから長期間擾乱が続きそうです。
2004/ 2/ 1 06:35 大規模なコロナホールによる高速太陽風領域に入りました。
2004/ 2/ 2 10:59 太陽風の速度は低下しています。今後4日間程度は警戒が必要です。
2004/ 2/ 3 10:44 太陽風の速度が600km/秒へ上昇しています。
最新のニュース

2004/ 2/ 4 10:40 更新
太陽風は600km/秒と高速状態が続いています。磁気圏は比較的静かです。

担当 篠原

太陽風の速度(ACEデータの黄色線)は600km/秒台を増減しながら、高速な状態を続けています。
これは、SOHO衛星のEIT 284カメラによる太陽画像の、
西側(右側)半分の上寄りにうす暗く見えている、
コロナホールと呼ばれる領域から吹き出している高速なプラズマの流れの中に地球が入っているためです。
コロナホールは太陽の磁場が外部へ向かって開いている領域です。
磁場が開いているためにここから太陽のガスが吹き出し、高速な太陽風を作ります。

一方、太陽風の磁場(ACEデータの白線)は5nTで安定しています。
地球の磁気圏へのエネルギー流入に重要な、磁場の南向き成分(赤線のマイナス方向)を見ると、
時おり-5nTと強い南向きを向いていますが、多くは北寄りの傾向を示しています。
このためオーロラ活動は比較的低調だった様です。
オーロラ活動の目安となるAE指数は一日中ほぼ500nT以下の変動に留まっています。

現在の高速太陽風は、もう2〜3日継続することが予想されます。
SOHO EIT284カメラの太陽画像で、太陽は(西側)右側へ向かって自転しています。
コロナホールも次第に西側(右側)へ移動していきますが、
太陽の中心から西端(右端)へ半分ほど行き過ぎた地点が地球へ影響を及ぼす場所の目安になります。
太陽の赤道付近に広がるコロナホールの、左の端がこの点に達する頃が、高速風の終わる頃です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。