宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (08:45)
昨日、C1.9の小規模フレアが発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏内が荒れています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
2/16 --- ---
2/15 10:05 C1.9
2/14 20:38 C4.4
05:41 C3.1
04:58 C2.8

黒点  2/15 (NOAA)
磁場 フレア
1046 6 β C3
1048 2 β C4

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
08:29 353 -2.1
-2 h 302 -9.9
-4 h 311 -11.2
-6 h 289 -5.6
-8 h 290 -7.5
-10 h 299 -6.8
-12 h 291 -1.7

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
06:59 -69 16/ 36
-2 h -64 11/ 18
-4 h -48 8/ 13
-6 h -46 -3/ 9
-8 h -41 5/ 9
-10 h -36 6/ 3
-12 h -40 9/ 7

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^0
2/16 0.5 1x10^1
2/15 0.6 2x10^1
2/14 0.5 2x10^1
2/13 0.8 2x10^1
2/12 0.6 3x10^1

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2010/ 2/11 11:52 CMEの影響が来たようですが、変化は小規模です。太陽は静かになっています。
2010/ 2/12 08:22 太陽のフレア活動は穏やかです。太陽風はゆっくりと弱まっていて、オーロラも穏やかです。
2010/ 2/13 12:30 中規模フレアが2回発生し、太陽は活動がやや強まっています。太陽風は穏やかです。
2010/ 2/14 10:34 小規模フレアを起こしながら、1048黒点群が上がってきたようです。太陽風は低速が続いています。
2010/ 2/15 10:02 太陽風の磁場が大きく南を向いています。一時的に磁気圏が活動的になりそうです。
最新のニュース

2010/ 2/16 08:45 更新
太陽風磁場の強まりは続き、強い南向きのために、磁気圏活動が強まりました。

担当 篠原

太陽風の磁場は、強まった状態でずっと南を向いています。
未明には、-15nTに及ぶ南向きも発生して、
低速風なのですが地球磁気圏への影響も目立ってきています。


ACEの観測によると、昨日のニュース以降も、太陽風の磁場はずっと強まったままでした。
昨日の朝の10nTから始まって、夕方にかけて一旦5nT近くに弱まったものの、
今日の未明に再び15nTに一気に強まり、現在も10nTを保っています。
この辺りの変化は、CMEの影響が次々とやって来ているからではないでしょうか。

この間、速度はずっと低速で、300km/秒を前後していました。
そして、右端の最新のところで、360km/秒に上がる変化が見えています。

磁気圏への影響度を決定する磁場の南北成分は、ほぼ連続して南を向いていました。
-10nTと-5nTの間をゆっくりと変化し、
今日の未明に-15nT近くにぐっと強まる変化がやって来て、
現在は0nT付近に弱まっています。

この影響で、AE指数では200〜500nTの変化が続き、
今朝になって800nTに達する変化が見られています。
太陽風磁場の南向きが、ぐっと強まったためです。
太陽風の速度としては遅くても、ここまで南を向くと、影響もそれなりに大きくなってきます。
(もっとも、速度が高ければ、更に大きな変動になったはずですが)
昨夜は、アラスカのライブカメラでも、きれいなオーロラの映像を何度も見ることができました。
現地では、素晴らしい夜だったことでしょう。

一方、磁気嵐も発生していて、
沖縄の磁場データは、静穏レベルから-50nTの減少を示しています。
小規模の磁気嵐となっている様です。


この太陽風の変動がどこまで続くかは、なかなか読みにくいところです。
CMEの影響なので、単体としてはそれほど長くは続きませんが、
太陽では、CMEが度々発生していたので、それらが追いかけてやって来るかもしれません。
昨日のニュースの段階でも、翌日まで現在の様な状態が続くとは予想していませんでした。
この後も、ACEのデータに注目してください。


太陽のフレア活動は、昨日の朝にC1.9の小規模フレアが1度起きただけです。
東端から上がってきた1048黒点群も、それほど活発ではない様です。
太陽の活動は一休みとなりそうです。

SOHOの磁場写真を見てください。
南半球に、磁場の強まりが左右2ヶ所見えています。
左は、[黒・白]と第24活動周期の順番になっているのに対し、
左は、[白・黒]と反転していることがよく分かります。
北半球の3つの強まりは、いずれも[白・黒]と、北半球の24期型です。
南西(右下)の反転した領域は、この後どうなるのでしょうか。



SOHO EIT195による、太陽コロナ。16日7時半(世界時15日22時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽の可視光写真。太陽は落ち着いて来たようです。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽の磁場。磁場が強まっている領域の、磁場の極性に注目してください。
(c) SOHO (ESA & NASA)


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。