宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
5/15 --- ---
5/14 --- ---
5/13 --- ---

黒点  5/15 (NOAA)
磁場 フレア
1017 8 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:08 386 +1.1
-2 h 390 +3.6
-4 h 398 -1.2
-6 h 387 -3.2
-8 h 348 -6.7
-10 h 335 -5.0
-12 h 338 +5.4

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
10:59 -16 9/ 5
-2 h -20 9/ 9
-4 h -25 16/ 5
-6 h -25 13/ 10
-8 h -13 13/ 14
-10 h -6 3/ 4
-12 h -7 5/ 7

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 1x10^1
5/15 0.4 3x10^2
5/14 0.6 5x10^2
5/13 0.6 4x10^2
5/12 0.6 2x10^2
5/11 0.6 5x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/ 5/10 11:36 Bクラスの小さなフレア活動が発生しています。太陽風の速度は下がり、高速風は終わりそうです。
2009/ 5/11 08:28 太陽風は通常の速度レベルに下がりました。太陽は無黒点です。
2009/ 5/12 09:33 太陽風速度は360km/秒に下がり、低速風になりました。無黒点が続いています。
2009/ 5/13 13:06 太陽風の速度は、300km/秒台前半に下がり、とても穏やかです。今夜くらいから、弱い高速風がくるかもしれません。
2009/ 5/14 08:23 太陽に1017黒点群が現れました。太陽風は低速(320km/秒)で、磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2009/ 5/15 11:06 更新
1017黒点群の黒点が増えています。太陽風は400km/秒付近で、穏やかな状態が続いています。

担当 篠原

1017黒点群の黒点数が増えています。
今日のNOAAの発表では、黒点は8個見えているそうです。
SOHOの可視光写真でも、黒点の粒が増えているのが分かります。

ただし、今日の写真の黒点群の一番左上に見える黒い点は、黒点ではなく、
カメラのデータエラーによるものです。
昨日の太陽写真と比較してみてください。
全く位置が動いていません。

昨日のニュースでは、一番目立っていたこの点を黒点だと思っていたのですが、
実は、エラーデータでした。
それ以前の写真にこの黒い点は無かったことと、
たまたま本物の黒点のすぐ近くだったため、昨日は間違ってしまいました。

もう少し詳しく説明すると、このエラーデータの黒い点は以前からありました。
ただ、一昨日までは太陽の右下側に見えていたのです。
SOHOは、軌道の関係で時々衛星の上下を反転させます(アンテナの故障が原因です)。
そのため、エラーデータの位置も一緒に反転してしまうのです。
昨日はそのことに気づかず、黒点が現れたと勘違いしてしまいました。
以前から気をつけていた点だったのですが、うっかりしていました。


今日と昨日の写真を比較すると、
昨日の写真でも、一番目立ったこの点の少し左下に、
淡く、本当の黒点が見えていたことが分かります。
この領域が強まって黒点数が増えたのです。

GOESのX線データでは、Aクラスのとても小さな変化しか発生していません。
黒点は増えていますが、活動度が上がったということは無い様です。

とても小さな黒点ばかりですが、
それでもこうやってまとまって現れてくれると、今後が楽しみになります。


太陽風は、今朝に入って速度が上がり、380〜400km/秒と通常レベルの速度になっています。
しかし、高速風と言える状態ではなく、
27日周期の図を見ると、太陽風の変化は前周期よりも1日以上遅れています。
今周期は、目立った高速風にはならないのかもしれません。

磁気圏では、600nTの中規模のオーロラ活動が発生しています。
太陽風の速度はたいしたことはありませんが、
-7nTの南向き磁場が数時間まとまって現れたためです。

現在の太陽風磁場は、やや北寄りに変わっていて、磁気圏は静かになっています。

このまま穏やかな太陽風、磁気圏が続きそうな印象です。



SOHOによる太陽の可視光写真。1017群の黒点が増えています。15日0時(世界時14日15時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる、太陽磁場の様子。1017群は、北半球の第24期型です。15日7時半(世界時14日22時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO EIT195による、太陽コロナ。15日10時半(世界時15日1時半)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。