宇宙天気 2009/ 3/ 4

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の

宇宙天気概況

Y. Obana

最新状況 (09:06)

太陽フレアは静かです。

太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。

磁気圏は静かです。

太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)

発生日	JST	検出
3/ 4	---	---
3/ 3	---	---
3/ 2	---	---

黒点 3/ 3 (NOAA)

群	数	磁場	フレア
なし	---	---	---

太陽風 (ACE)

時刻 JST	速度 km/s	南北磁場 nT
09:03	365	+2.4
-2 h	344	+3.5
-4 h	371	+1.9
-6 h	387	+0.7
-8 h	403	+2.1
-10 h	348	+3.3
-12 h	373	+8.0

磁気圏 (NICT)

時刻 JST	環電流 nT	沖縄擾乱 nT
08:59	-8	6/ 7
-2 h	-11	11/ 14
-4 h	-11	23/ 18
-6 h	-13	6/ 10
-8 h	-12	11/ 12
-10 h	-9	15/ 11
-12 h	-8	10/ 16

放射線 (GOES)

時刻 JST	プロトン 10MeV	電子 2MeV
最新	0.3 →	7x10^0
3/ 4	0.6	3x10^1
3/ 3	0.6	3x10^1
3/ 2	0.6	2x10^1
3/ 1	0.7	2x10^1
2/28	0.6	2x10^1

静か

激しい

非常に

リアルタイムデータ

短期・太陽風・電子

EIT284 (SOHO)

EIT195 (SOHO)

情報ページ

Space Weather Prediction Center

これまでの経過 (過去のニュースの全リスト): 2009/ 2/27 09:10　400km/秒台の太陽風が続いています。太陽は無黒点に戻りました。; 2009/ 2/28 11:34　太陽風は700km/秒に達する高速風となりました。オーロラ活動も活発化しています。; 2009/ 3/ 1 11:05　高速風は短期間で終わり、太陽風の速度は470km/秒へ下がっています。磁気圏も静穏になりました。; 2009/ 3/ 2 09:13　太陽風の速度は、400km/秒台を割りました。また小規模の速度上昇が見られそうです。; 2009/ 3/ 3 09:20　太陽風の速度は、310km/秒まで下がっています。磁気圏もとても穏やかです。; 最新のニュース

2009/ 3/ 4 09:06　更新
太陽風の磁場強度が強まっています。磁気圏は比較的静穏です。

担当　篠原

昨日の昼過ぎ、3日14時(世界時3日5時)頃から、
太陽風の磁場強度と速度に変化が現れました。
磁場強度は、すぐに5nTを超え、更に10nTへと強まりました。
27日周期の図で前周期と比較すると、開始は半日ほど遅れています。

速度も一緒に変化を始めましたが、こちらの変化は小幅で、
300km/秒から、通常の速度の400km/秒へ上がった程度です。

どちらの変化も、半日ほどでピークに達し、
その後は、磁場強度は5〜10nT、速度は350km/秒前後で変化しています。

前周期と比べると、変化の規模は小さくなっている様に感じられます。

磁気圏活動は、ほとんど強まっていません。
AE指数には、400nTほどの小規模の変化が後半に見られるだけです。
これは、太陽風の磁場が北寄りに推移していることが影響していると考えられます。
太陽風の磁場の方向は、オーロラ活動のスイッチの役割を果たします。
南を向かないと、効率よくエネルギーが磁気圏に入ってこないのです。

また、今回は速度もほとんど上昇していないので、
活発な活動自体起こりにくい状況でもあります。

太陽風のこの変化は、今日いっぱいで終わり、
太陽風は、すぐに低速状態に戻るのではないかと思います。

SOHO EIT195で見える太陽コロナは、ほとんど一様で、
穏やかな太陽風は当分続きそうです。

黒点も見られない状態が続いています。
静かな太陽が続きます。

SOHO EIT195による、太陽コロナの様子。4日6時(世界時3日21時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)