宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:06)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏内がやや活動的になっています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
3/10 --- ---
3/ 9 --- ---
3/ 8 --- ---

黒点  3/ 9 (NOAA)
磁場 フレア
なし --- --- ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
08:08 642 +0.4
-2 h 656 +1.8
-4 h 653 +0.6
-6 h 646 +0.1
-8 h 614 +3.0
-10 h 610 -1.1
-12 h 573 +1.8

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:57 -19 -31/ 12
-2 h -14 -32/ 5
-4 h -19 -26/ 8
-6 h -20 -32/ 15
-8 h -19 -42/ 10
-10 h -26 -41/ 14
-12 h -20 -49/ 23

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^2
3/10 0.6 4x10^2
3/ 9 0.6 5x10^2
3/ 8 0.7 4x10^3
3/ 7 0.8 2x10^3
3/ 6 0.7 3x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 3/ 5 11:59 太陽風は通常の速度に戻りました(400km/秒)。磁気圏活動も静穏です。
2008/ 3/ 6 11:56 太陽風は400km/秒の速度です。南向き磁場の影響で、磁気圏が活動的になりました。
2008/ 3/ 7 14:26 360km/秒の穏やかな太陽風が吹いています。明日以降は、高速太陽風に変わるでしょう。
2008/ 3/ 8 10:06 太陽風はかなり遅くなっています(320km/秒)。これから高速太陽風がやってくるでしょう。
2008/ 3/ 9 11:25 太陽風磁場が強まり、活発なオーロラが発生しています。速度の上昇はこれからの様です。
最新のニュース

2008/ 3/10 09:06 更新
太陽風の速度は650km/秒に上がっています。活発なオーロラ活動が発生しています。

担当 篠原

昨日のニュースの後、太陽風の速度は上昇を始め、
9日14時(世界時9日5時)に550km/秒、
そして、10日2時(世界時9日17時)には650km/秒に上がりました。

27日周期の図で、前周期の太陽風速度の上がり方と、
今回の速度の上がり方を見比べてください。
前回の立ち上がり方が早かったのに対し、今回はだらだらとした上昇になっています。
コロナホールの分布がそれほど変わったようにも見えなかったのですが、
高速風の吹き出し具合は変化していたようです。


太陽風の磁場強度は、図の前半では10〜15nTと強まった状態でした。
南北成分が大きく南に振れ、ここで激しいオーロラ活動が発生しています。
AE指数では、1000nT前後のかなり強い変化が数時間にわたって観測されています。

速度が600km/秒を超える頃、磁場強度は弱まって、現在は5nTくらいです。
それでも、速度がかなり高まっているため、
AE指数で500〜1000nTの中規模活動が断続的に発生しています。
このあとも引き続き、オーロラ観望のチャンスが続きそうです。


27日周期の図に戻ると、前周期は、高速風は1週間ほど続きました。
(それに続いて、もうひとつ高速風が来ています)
今回も同様と考えると、この風は3月15日くらいまで続くと見込まれます。

SOHO EIT195で太陽コロナを見ると、
コロナホールは、低緯度側から次第に南極側(下の端)に向かって伸びています。
あまり緯度が高くなる(南極に近くなる)と、地球へは影響しなくなります。
南へ大きく下がる領域が、今日いっぱいくらいで太陽の中心線を通過しそうなので、
高速風が続くのがそれから4日程度と考えると、15日までというのはだいだい妥当かもしれません。

立ち上がりの様子が変わったように、高速風の様子は1周期ごとに変わって行きます。
終わり方はどのようになるでしょうか。


放射線帯の高エネルギー電子は、更に大きく数を減らしています。
しかし、この後は上昇に転じるでしょう。
どこまで上がるのか、今日、明日と注意する必要があります。

太陽は今日も無黒点です。
静かな日が続いています。



SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/ 9 22:36 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。