宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (12:55)
太陽フレアは静かです。
太陽風の速度が高くなっています。
磁気圏は静かです。
放射線帯電子がやや強くなっています。太陽放射線は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/ 7 --- ---
1/ 6 --- ---
1/ 5 --- ---

黒点  1/ 7 (NOAA)
磁場 フレア
0981 2 α ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
12:49 648 -0.1
-2 h 662 -3.2
-4 h 630 +0.4
-6 h 630 -2.8
-8 h 628 +2.0
-10 h 631 -0.2
-12 h 647 -2.1

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
12:30 -28 -/ -
-2 h -22 -/ -
-4 h -25 -/ -
-6 h -18 -/ -
-8 h -22 -/ -
-10 h -23 -/ -
-12 h -19 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 3x10^3
1/ 7 0.4 5x10^3
1/ 6 0.6 3x10^2
1/ 5 0.7 1x10^3
1/ 4 0.6 8x10^2
1/ 3 0.5 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2008/ 1/ 2 12:09 太陽の東端から980黒点群が上がって来ました。太陽風は低速で、穏やかです。
2008/ 1/ 3 09:10 C1.3の小規模フレアが起こりました。太陽風、磁気圏はとても穏やかです。
2008/ 1/ 4 10:06 太陽風は一段と低速になり、磁気圏も穏やかです。コロナホールが太陽の中心に達しています。
2008/ 1/ 5 11:14 太陽に、新しい活動周期の磁場極性を持つ黒点群が出現しました。太陽風が少し乱れ始めています。
2008/ 1/ 6 11:45 コロナホールによる、高速の太陽風がやってきました(620km/秒)。オーロラも活動的です。
最新のニュース

2008/ 1/ 7 12:55 更新
かなり速度の高い太陽風が続いています(640km/秒)。オーロラも活動的です。

担当 篠原

640km/秒のかなり速度の高い太陽風が続いています。
SOHO EIT195の太陽コロナの写真を見ると、
2つに分かれたコロナホールが、太陽の西半分の位置に見えています。
コロナホールの影響が地球によく届くタイミングです。

太陽風を詳しく見ると、磁場強度が10nTから5nTに弱まっています。
6日15時(世界時6日6時)頃のことで、
その後は、5nTでほとんど安定した状態になっています。

27日周期の図を見ると、この磁場強度の弱まりも、
前周期と比較して2日近く速くなっています。
今後の高速風の動きですが、全体がそのまま早まっているとすると、
明日くらいから速度の低下が始まるかもしれません。
ただ、コロナホールの位置では、もう少し高速状態が続きそうにも見えます。
この後、どのように変化して行くでしょうか。

太陽風の磁場強度が更に弱まって、3nTくらいになると、高速風は終盤に入ります。
この変化が、速度低下のひとつの目安になります。


太陽風の速度が高い上に、
磁場の南北成分(赤線)が、振幅は小さいですが南寄り(マイナス側)で変化しています。
このため、磁気圏にエネルギーが流れ込み、活発なオーロラ活動を作っています。
AE指数では、500nTくらいの中規模変動が、ほとんど1日を通して発生しています。
オーロラが、極北の空を彩っていたのでしょう。
シベリア磁場データを見ると、この2日間の活動の活発さがよく分かります。

このあとも、オーロラ活動は活発に続くでしょう。
やがて、太陽風の磁場強度が更に下がり、速度も下がり始めます。
それとともに、オーロラの規模、発生数も減少します。
もう2〜3日は十分に楽しめるのではないでしょうか。


高速太陽風がやって来ると、次は放射線帯の増加です。
高エネルギー電子は、増加を始めています。
今後、警戒レベルの10,000を超えることも考えられますので、しばらく注目してください。

太陽のフレア活動は、静穏です。
X線のグラフでは、ぎりぎりBクラスの小さな変化がひとつある程度です。
黒点は、981群がまだ残っているそうなのですが(太陽の中央の北緯30度付近)、
掲載の写真ではほとんど見つけられません。

参考に、磁場の写真も掲載します。
981黒点群は、中緯度側に発生した、新しい活動周期の黒点群です。
磁場の極性も、これまでの北半球型から反転しています。
(太陽の赤道付近に見える磁場構造は、南半球型の極性になっています)





SOHOによる、可視光の太陽。北緯30度付近に981黒点群があるらしいが、ほとんど見えない。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星による太陽の磁場分布。上側の活動領域の極性は、新しい活動周期の向きになっている。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT195カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。