宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 8/21 09:21 太陽風は低速(360km/秒)で、磁気圏はとても穏やかです。
2007/ 8/22 19:41 太陽風はかなり低速になっています。これから乱れがやって来るでしょうか。
2007/ 8/23 10:10 低速の太陽風が続いています。穏やかな状態が続きそうです。
2007/ 8/24 10:00 とても低速の太陽風が続いています(310km/秒)。今日も穏やかに推移するでしょう。
2007/ 8/25 11:40 300km/秒と低速の太陽風が続いています。これから高速の太陽風がやって来るでしょう。
最新のニュース

2007/ 8/26 10:59 更新
太陽風の速度が400km/秒に上がりました。変化は小幅です。

担当 篠原

太陽風の変化がやって来ました。
しかし、速度の上昇は小幅で、400km/秒に上がった程度です。


昨夜、25日21時(世界時25日12時)頃に、
太陽風の磁場強度が10nTに、プラズマ密度が30個/cm^3に高まりました。
そして、速度の上昇も始まり、300km/秒から約1日かけて400km/秒に上がりました。
しかし、速度の上昇幅は小さく、通常の速度に戻っただけです。

現在も磁場強度は6nT程度あり、やや強めの状態です。
従って、速度がもう一段上がる可能性があります。
それでも、今の様子では大きく上がることはなさそうです。

前周期の変化と比較すると、高速風はずいぶん弱まっています。
コロナホールの中心部の影響が及ぶのはこれからですので、
引き続き太陽風の変化に注目したいところです。


太陽風の乱れにともなって、中規模のオーロラ活動が発生してます。
しかし、散発的に発生したという程度で、それほど活動的ではありません。
今後、太陽風の速度が上がらなければ、次第に穏やかになるでしょう。
速度がもう一段上がると、活動的な状態も続くと思われます。

また、放射線帯の高エネルギー電子も、大きく数を減らしています。
太陽風の乱れがこの程度であれば、この後、大きく増加するということはないでしょう。


太陽では、969黒点群が少し大きくなっているようです。
しかし、フレア活動は落ち着いており、太陽は静かな状態です。



STEREO衛星紫外線望遠鏡EUVI195の太陽写真。26日4時(世界時25日19時)
(c) NASA


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。