宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 6/30 10:27 太陽風の速度が上がりました(550km/秒)。磁気圏はあまり乱れていません。
2007/ 7/ 1 10:41 太陽風の速度は下がりつつあります。高速風は小規模のままでした。
2007/ 7/ 2 10:21 太陽風は普段の状態に戻りました(速度410km/秒)。磁気圏も概ね静穏です。
2007/ 7/ 3 12:39 太陽から、太陽風、磁気圏まで穏やかな状態が続いています。
2007/ 7/ 4 10:17 太陽風の乱れが来ています。速度が上がり(550km/秒)、オーロラも活発になっています。
最新のニュース

2007/ 7/ 5 10:35 更新
高速太陽風は650km/秒まで上昇しました。オーロラも活発でした。

担当 篠原

昨日のニュース以降も太陽風の速度は上がり続け、
昨夕、4日18時(世界時4日9時)頃に650km/秒近くまで上昇しました。
その後、速度は下降に転じて、5日3時(世界時4日18時)頃に500km/秒となり、
現在までこの速度で安定しています。

27日周期の図で、今回の速度の変化を見てください。
時間幅は狭いですが、山の高さとしては、なかなか立派な変化になりました。
27日前(太陽の1回転分)の6月7日頃には、ほとんど変化がなかったことと比較すると、
今回の速度変化が急に現れたことがよく分かります。
(磁場強度には、既に変化が見られていました)

速度が高まったことで、オーロラ活動が活発に続いています。
AE指数では、500nTから1000nTの活発な変化が終日見られていました。
シベリアの磁場データも、3つの観測点全てでにぎやかな変化が見えています。

残念ながら、現在の北半球は夏ですので、
アラスカのライブカメラでオーロラを見ることはできません。
秋がやってくるまでは我慢です。


太陽風は、まだ高速状態ですが、それほど長くは続かないでしょう。
磁場強度は既に3nTくらいに弱まっていて、
高速風が終盤を迎えていることを知らせています。
今日いっぱいくらいで普段の速度に戻るだろうと思います。
オーロラ活動も、次第に穏やかになるでしょう。

次の高速風は、7月11日頃と予想されます。
27日周期の図で、6月14日の回帰です。
その発生源となるコロナホールが、
SOHO EIT284の写真で、太陽の東寄り(左寄り)に見えて来ました。
もう2日ほどすると、もっとよく見えるようになるでしょう。


今回の高速風で、放射線帯の高エネルギー電子がやや増加をしています。
1000くらいのレベルで、警戒ラインよりはずっと下です。
明日、もう一段増加している可能性がありますが、
大きく増えることはないだろうと思います。

太陽のフレア活動は穏やかです。
961黒点群だけが、寂しげに見えています。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。