宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 5/11 12:02 地球は高速風帯を抜け出しました(420km/秒)。これから1週間程度穏やかになるでしょう。
2007/ 5/12 11:49 太陽風は通常の速度で、磁気圏も穏やかです。
2007/ 5/13 10:23 太陽風は低速になりました(340km/秒)。次のコロナホールが見えなくなっている様です。
2007/ 5/14 10:11 太陽風は低速で(300km/秒)、磁気圏は静穏です。プレアデス星団が見えて来ました。
2007/ 5/15 10:30 太陽風は低速で(300km/秒)、磁気圏は概ね静穏です。956黒点群が出現しました。
最新のニュース

2007/ 5/16 10:00 更新
956黒点群がやや成長しています。太陽風は低速で(350km/秒)、磁気圏は概ね穏やかです。

担当 篠原

太陽で、小規模のCME(太陽ガスの放出現象)が発生しました。
SOHO LASCO C2, C3カメラで撮影されています。
16日4時(世界時15日19時)頃に始まった現象で、
現時点では、SOHOの写真はここまでしか掲載されていません。

太陽面では、956黒点群が成長している様です。
太陽写真で、黒点が目立って来ました。
X線のグラフも全体が上昇していて、956群が大きくなっている事を示しています。
16日0時半(15日15時半)にはC1の小さな小規模フレアを起こしました。
今後、中規模クラスのフレアを起こす可能性もあるそうです(SEC)。
しばらく注目する必要があります。

上記のCMEは、ガスの吹き出し方から見て、956黒点群が起こした可能性があります。
しかし、他の情報がありませんので、確認はできません。
太陽の向こう側で起きたものかもしれません。
いずれにせよ、ガスは横方向に飛び出していますので、地球への影響はないでしょう。


穏やかな太陽風が続いています。
300km/秒に下がっていた太陽風の速度は、
昨夜からやや上がって、現在は350km/秒になっています。
それでも、低速風の状態です。

速度の上がりとともに、磁場強度も5nTくらいに上がりました。
南北成分が南寄りに推移していて、-2〜-3nTの南向きが長い時間続いています。
このため、小規模の磁気圏活動が発生していた様です。
シベリアの磁場データを見ると、TIKとNOKでそれぞれ変化が見られています。
小規模な変化ですので、基本的には磁気圏は穏やかだったと言えます。

現在の磁場強度は、再び2nTくらいに弱まっています。
速度の上昇も止まっていますので、引き続き穏やかな太陽風が続くでしょう。


SOHO EIT284では、コロナホールが太陽の中心線に達しつつあります。
これから3日後、19日くらいから影響が地球に及ぶと考えられます。
前周期とだいぶ形が変わりましたが、コロナホールとしてはしっかり暗く見えています。
高速風としては地球にやって来るのではないでしょうか。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C2カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/15 18:32 UT

5/15 19:47 UT

5/15 20:38 UT

5/15 21:32 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/15 21:36 UT


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr


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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。