宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2007/ 4/12 10:01 太陽風の速度がやや上がり(500km/秒)、高速風になっています。磁気圏は穏やかです。
2007/ 4/13 11:22 太陽風磁場が南を向き、中規模のオーロラ活動が見られました。高速風は終わりつつあります。
2007/ 4/14 11:17 太陽風の速度は下がり(380km/秒)、磁気圏はたいへん穏やかです。太陽は無黒点が続いています。
2007/ 4/15 10:36 太陽風は低速です(360km/秒)。磁場が安定して-4nTの南向きになっています。
2007/ 4/16 10:17 太陽風はやや低速(350〜380km/秒)で、磁気圏も概ね静穏です。
最新のニュース

2007/ 4/17 10:07 更新
太陽風は低速(300km/秒)で、磁気圏も穏やかです。太陽は無黒点のままです。

担当 篠原

穏やかな宇宙天気が続いています。
太陽風の速度(ACEの黄色線)は360km/秒から300km/秒へ下がり、かなり低速になっています。
磁場強度(白線)は2〜4nTとやや弱まった状態です。
南北成分(赤線)は、ほぼ北向き(プラス方向)で推移しています。

低速、弱磁場、北向きと3つ重なっていますので、地球の磁気圏もたいへん静かです。
極域のオーロラ活動を示すAE指数のグラフには、全く変化が見られていません。

この静かな状態は、今日を含めて4日ほど続くと思われます。


次の太陽風の乱れは、21日ころからと予想されます。
SOHO EIT284の太陽コロナの写真をご覧下さい。
今日は2枚掲載しています。
左が最新の写真、右が27日前の写真です。
どちらの写真にも、太陽の中心やや左寄りに、斜めに黒い領域が見えています。
ここは、コロナホールと呼ばれる領域です。
太陽の持つ磁場が、宇宙空間へ向かって広がりだしている領域で、
その磁場の広がりに乗って、太陽のプラズマが勢い良く飛び出しています。
高速の太陽風の発生源です。

もう1日ほどすると、コロナホールの先頭(右端)は太陽の中心に達します。
すると、地球へ向かって高速の太陽風が飛び出す様になります。
飛び出したプラズマの風は、3日後くらいに地球にやってきます。
この計算から、次の高速風は4日後、
4月21日くらいにやって来るだろうと予想しているのです。

2枚の写真を比較すると、コロナホールの位置はほとんど変化していません。
従って、太陽風の周期性という観点でも、大きな変化は見られないでしょう。
27日周期の図を見ると、前回の高速風は3月25日くらいから始まっています。
その27日後は、確かに4月21日です。

ここでひとつ興味があるのは、
前周期の3月23-24日に、太陽風磁場の大きな乱れがやってきたことです。
-10nTの大きな南向きがやって来て、小規模の磁気嵐を起こしました。
ただ、この時は速度に大きな変化は見られませんでした。
この乱れが今回も回帰してくるのか、たまたま3月に発生しただけなのか、
明後日の19日には、この変化にも注目してください。


放射線帯の高エネルギー電子は低いレベルで安定してます。

太陽は無黒点のままです。
X線のグラフは、見事にと言いたくなるほど、べったりと下に張り付いています。
ほんとうに穏やかな太陽です。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/16 19:06 UT

3/20 19:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。