宇宙天気 2007/ 1/ 7

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ

27日周期 (NICT)

短期・太陽風・電子

太陽黒点 (SOHO)

太陽X線 (GOES)

活動領域 (NASA)

EIT284 (SOHO)

EIT195 (SOHO)

情報ページ

Space Environment Center

これまでの経過 (過去のニュースの全リスト): 2007/ 1/ 2 11:55　高速風の領域に入りました(530km/秒)。オーロラも活発になっています。; 2007/ 1/ 3 12:12　太陽風がかなり高速になっています(670km/秒)。オーロラも活動的です。; 2007/ 1/ 4 11:40　太陽風はとても高速の状態が続いています(650km/秒)。オーロラも活発です。; 2007/ 1/ 5 11:14　たいへん高速の太陽風が続いています(620km/秒)。これから速度の低下が始まると思います。; 2007/ 1/ 6 11:22　太陽風の速度が下がり始めました(550km/秒)。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。; 最新のニュース

2007/ 1/ 7 10:32　更新
太陽風の速度は下がり(430km/秒)、通常レベルに戻っています。磁気圏も穏やかになっています。

担当　篠原

太陽風の速度がぐんぐん下がっています。
昨日の時点では、550km/秒と高速状態が続いていたのですが、
その後、ほぼ一定して速度の低下が続き、現在430km/秒にまで下がっています。
通常の速度レベルに戻ったと言ってよいでしょう。

太陽風の磁場強度も3nTとやや弱めで推移しています。
南北成分は+2nTと-2nTの間でゆっくりと変化しています。
ACEの図の真ん中あたりで、南寄りが続く時間帯が見られますが、
ここに対応して、小規模のオーロラ活動が観測されています。
AE指数のグラフでは、300nTくらいの小さな変化が発生しています。
速度が下がってきたことと、磁場の南向きも小さいため、
太陽風から地球の磁気圏へ供給されるエネルギーは小さくなっているのです。

今後、太陽風の速度はもう一段下がって、400km/秒を切る様になると思われます。
オーロラ活動は更に穏やかになるでしょう。

SOHO EIT284の太陽写真では、
太陽の中心に黒点群の明るい光が見えていて、
そこから太陽の東端(左端)にかけて、平坦な明るさが分布しています。
コロナホールと見られる構造は見えていません。
このため、基本的に太陽風はこれからしばらく穏やかな状態が続くと予想されます。

今の1周期前というのは、太陽で大規模なフレア活動が発生していた時です。
前周期の太陽風の変化が今回の予想に使えないのはもちろんなのですが、
黒点群の出現とそれにともなうコロナホールの消失など、
太陽自体の変化もかなり大きく、それ以前の情報が役に立たなくなっています。

SOHOの写真では、一目で分かるほどのコロナホールは見られませんから、
太陽風に大きな乱れが発生することはないでしょう。
しかし、小規模変動の範囲でどのような太陽風の変化が見られるのか注目しています。

放射線帯の高エネルギー電子の増加は止まりました。
むしろ、わずかに減少しています。
警戒ラインは既に切りかけています。
結局、大きな増加は発生せず、
明日、明後日くらいには警戒レベルからも下がっているでしょう。

太陽のフレア活動は穏やかです。
GOESのX線のグラフは、たいへん低いレベルにまで下がっています。
黒点群はもうひとつ、936群が出現したそうですが、写真では見つけることができません。
場所は太陽の北東寄り(左上寄り)なのですが、とても小さな黒点群のようです。
太陽の中心の左右に、整った様に933, 935黒点群が見えています。
どちらも活動度は低い状態です。

SOHO衛星のEIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

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