宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CARISMA)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙環境計測グループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/10/15 12:45 高速風は650km/秒に上がっています。最高速に達したと思われます。オーロラの活動も活発です。
2006/10/16 12:00 高速風はピークを過ぎ、速度は低下に向かっています(500km/秒)。放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。
2006/10/17 10:25 太陽風の速度は下がり(420km/秒)、地球は高速風領域を抜け出しました。放射線帯高エネルギー電子は強まった状態が続いています。
2006/10/18 11:02 太陽風は低速となり(350km/秒)、オーロラ活動も穏やかです。放射線帯高エネルギー電子は高いレベルを保っています。
2006/10/19 12:03 低速太陽風のため(310km/秒)、磁気圏はとても穏やかです。高エネルギー電子は高レベルが続いています。
最新のニュース

2006/10/20 10:17 更新
コロナホールによる高速風が始まりつつある様です。太陽風の磁場強度が強まり、速度もやや上がっています。

担当 篠原

太陽風の乱れが始まりつつある様です。
ACE衛星の観測によると、今朝、20日8時(世界時19日23時)頃から
太陽風磁場の強度が2nTくらいから一気に13nTへ強まっています。
また、半日ほど先立って、太陽風の粒子密度も2個/ccくらいから10個/ccへと増えています。
これらの変化は、高速風領域の始まりによく見られる変化です。

太陽風の速度も300km/秒から370km/秒へ増加しています。
まだ変化としては小さく、値としても、低速から通常レベルに戻った程度です。
この後も、増加し続けるのではないでしょうか。
その場合は、高速風領域の始まりです。

太陽風磁場が強まったことで、磁気圏活動が活発になる可能性がでてきました。
今のところ、南北成分の強さはまだ5nTくらいで、
かつ、北を向いていますので、現時点ではたいした影響は現れていません。
しかし、今後、南北成分が強まり、南を向くようになると、
磁気圏が一気に活動的になります。

本格的に高速風領域に入り、速度が高まって来ると、
それにつれて磁気圏への影響も次第に大きくなります。
磁気嵐が発生したり、オーロラが活発になる可能性があります。

27日周期の図を見ると、変化の始まりは前周期よりも半日か1日ほど早まっているようです。
セクターの切り替わりも1日ほど早くなっています。
この程度の変化は特にめずらしいことではありません。


放射線帯の高エネルギー電子は、高いレベルを保っています。
GOESの両衛星で、警戒ラインの10の4乗を超えたままです。
もうしばらく注意が必要でしょう。
高速風が始まって、磁気圏へ影響が及び始めると一気に減りますので、
明日はもうレベルが下がっている可能性があります。

太陽は無黒点のままです。
X線のグラフも非常に低レベルになっています。
とても静穏です。
いよいよ、極小期の底を打ちつつあるように思います。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。