宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 4/ 7 12:42 中規模フレアが2回発生しています。太陽風の速度は下がり、磁気圏は穏やかです。
2006/ 4/ 8 13:15 太陽風はやや遅く(350km/秒)、磁気圏は穏やかです。
2006/ 4/ 9 12:38 太陽風速度の上昇が始まりました。強い南向き磁場の影響で、オーロラ活動が発生しています。
2006/ 4/10 10:15 磁気圏活動が活発になっています。小規模の磁気嵐になっています。太陽風の速度は680km/秒に上昇しています。
2006/ 4/11 13:29 高速風領域は後半に入り、太陽風の速度は570km/秒に下がっています。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。
最新のニュース

2006/ 4/12 10:42 更新
太陽風の速度は450km/秒へさがりました。磁気圏は穏やかです。

担当 篠原

太陽風は速度(ACEの図の黄色線)を順調に下げています。
昨日の570km/秒から、現在は450km/秒と、
やや高速というレベルにまで下がりました。

太陽風磁場の強度(ACEの白線)も3nTとだいぶ弱まっていました。
最後のところ(図の右端)でやや強まったように見えますが、
値としては4nTで、たいしたことはありません。
このこともあって、磁場の南北成分の強度は2nT以下へとかなり弱まっています。
南向きになっても強度が弱く、磁気圏活動はほとんど起こっていません。
オーロラ活動を示すAE指数のグラフはとても静かです。

引き続き、太陽風は速度を低下させていくと思われます。
磁気圏も穏やかな状態が続くでしょう。

一方、次のコロナホールが順調に進んで来ています。
SOHO EIT284の写真を見ると、太陽の中心から左と上に向かって、
暗い領域(コロナホール)が広がっています。
この写真でちょうど、コロナホールの右端が太陽の中心線に達しているようです。
コロナホールは、速度の高い太陽風が吹き出している場所です。
ちょうど今、太陽の中心線付近で地球に向かって飛び出した高速の風が、
3日ほどかけて地球にやって来ます。

14日くらいに高速風到来の兆しが見えて、
15日には本格的に速度が上昇するのではないでしょうか。
前周期では、速度は700km/秒まで上昇しています。
速度が上昇する部分を中心に、オーロラ活動が活発化したり、
磁気嵐が発生する可能性があります。

昨日、急に増加したとお知らせした放射線帯の高エネルギー電子ですが、
それ以上は増加せず、警戒ラインをやや下回るレベルに留まっています。
このあとは、ゆっくりと減少すると思われます。

太陽では、871黒点群が12日3時(世界時11日18時)に、C2の小規模フレアを起こしました。
871群の左にも、新しい黒点群ができている様です。
全体的に、黒点群はどれも小規模で、大きな活動を起こすことはありません。

昨日も書きましたが、黒点が太陽の赤道付近に一列に並ぶように見えています。
太陽活動極小期の特徴的な並びです。
太陽活動の推移に従って、やがて黒点群は中緯度地域に出現するようになります。
極小を過ぎて、次の極大へ向かう変化です。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。