宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 3/16 13:44 550km/秒の高速風が来ました。現在もやや高速が続いています。磁気圏は概ね静穏です。
2006/ 3/17 14:28 太陽風の速度は通常レベルに下がっています。比較的小規模のオーロラ活動が見られています。
2006/ 3/18 12:58 太陽風は通常の速度で,磁気圏は静穏です。
2006/ 3/19 13:33 高速太陽風がやってきました。現在の速度は650km/秒。弱い磁気嵐が発生しています。
2006/ 3/20 13:42 太陽風は速度が一段と上昇しています(700km/秒)。南向き磁場の影響で、磁気圏活動が活発です。
最新のニュース

2006/ 3/21 12:37 更新
高速風領域は後半に入っています(600km/秒)。放射線帯の高エネルギー電子が増加しています。

担当 篠原

高速太陽風と活発な磁気圏活動が続いています。

昨日より700km/秒とかなり速い状態が継続していました。
このあたりが最高速の領域だった様です。
日付が変わった21日1時(世界時20日16時)頃から速度がゆっくりと低下を始めました。
現在は600km/秒に下がっています。
しかし、依然高速の状態です。

太陽風の磁場は強度は5nT前後で普通の強さです。
しかし、南北成分の南寄りが続いていて、磁気圏活動にエネルギーを与え続けています。
南向き磁場の振幅は-2〜-3nT程度で比較的小さいのですが、
速度が高い事で磁気圏が活動的になっています。

AE指数を見ると、500〜800nTの変化が一日中見えています。
シベリアの磁場データも3日間乱れ続けています。
低緯度の沖縄の磁場データは、
静穏レベル(青の横線)から-50nTほど下がったところを保っていて、
弱い磁気嵐も継続しています。

さて、今回の高速太陽風領域も後半に入りました。
EIT284の太陽写真では、今回の高速風の原因となったコロナホールが
西の端(右端)に沈みつつあります。
27日周期の前周期の変化の様子から、
これから2日ほどかけて速度は通常の値に戻っていくのではないでしょうか。
速度が高い間は、南向き磁場によって磁気圏の活動が活発になります。

放射線帯の高エネルギー電子の密度は一段と高まっています。
GOES10(青線)に続いて、GOES12(赤線)も警戒ラインの10の4乗を越えています。
衛星の運用では注意が必要でしょう。
この状態は数日に渡って続くと思われます。

太陽では、写真に番号が付いていませんが、中心付近に862黒点群が見えています。
規模に目立った変化はありません。
X線のグラフでは、小さな変動は観測されていますが、目立った活動ではありません。
太陽は静穏な状態が続くでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。