宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 6/14 14:25 太陽風磁場の強い南向きは終わり、磁気圏は静穏に戻っています。これから明日にかけて次の乱れが到来するでしょう。
2005/ 6/15 11:43 CMEの影響が太陽風に現れていますが、大きな乱れではありません。太陽ではまた2つのCMEが発生しています。
2005/ 6/16 09:02 太陽風の乱れは終わり、磁気圏も穏やかになっています。明日、次の太陽風の乱れが来るでしょう。
2005/ 6/17 12:22 太陽風の速度が高速です(600km/秒)。オーロラも活発になっています。775黒点群がM4.0のフレアを起こしました。
2005/ 6/18 09:50 太陽風の高速状態が続いています(550km/秒)。オーロラ活動もやや活発です。
最新のニュース

2005/ 6/19 16:52 更新
太陽風の速度は下がり、地球磁気圏は静穏になっています。

担当 篠原

太陽風の速度は更に低下を続け、現在450km/秒にまで下がりました。
ほぼ、通常の太陽風速度と言ってよいでしょう。
磁場強度も4nTと普通のレベルです。
速度が下がって来たため、磁気圏はかなり静穏になっています。
オーロラ活動を示すAE指数のグラフには、目立った変化は観測されていません。

このまま、約4日程度太陽風は穏やかな状態が続くと思われます。
SOHO衛星の観測が休止していますので、コロナホールの様子を見るために、
GOES衛星のX線画像を強調処理した図を掲載します。
27日前にSOHO EIT284カメラが撮影した太陽写真と比較してください。
太陽面の北東(左上)に細長いコロナホールが見えているのがお分かりでしょうか。
位置、規模ともに両方の写真でわりと一致して見えています。
従って、これからの太陽風の変化は、27日前の変化と似たものになるのではないでしょうか。

27日周期の図を見ると、これから4日程度は穏やかな日が続き、
5日後の6月24日頃からコロナホールの影響で速度の上昇が発生しそうです。

ただし、非常に紛らわしい事なのですが、
5月28日後半以降のデータには、CMEによる突発的な擾乱が重なってしまっています。
このため、27日周期の図をそのまま今後の参考にする事はできません。

6月24日頃にコロナホールの影響が見られるということは同様に発生すると思いますが、
その後は、コロナホールの規模から考えて、それほど大きな乱れは発生しないのではないでしょうか。

太陽では、779黒点群に続いて、東側に780黒点群ができています。
掲載している写真では、780群は小さくしか見えていませんが、
X線データで見ると、小規模ですが活発な活動を示しています。
今後、779,780の両黒点群で中小規模のフレアが発生するかもしれません。
引き続き注意が必要となっています。

太陽放射線はすっかり低下しています。
参考のため、図を掲載します。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。19日15:26 (世界時19日07:26)。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/23 07:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。