宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 4/25 13:26 550km/秒とやや高速の太陽風が続いています。磁気圏は概ね穏やかです。
2005/ 4/26 14:56 太陽風の速度は低下を続けています(450km/秒)。これから5日程度穏やかな日が続きそうです。
2005/ 4/27 14:35 756黒点群が小規模フレアを起こしています。太陽風は通常速度に戻り、オーロラは穏やかになっています。
2005/ 4/28 10:36 756黒点群が発達しています。中規模フレアに注意が必要です。太陽風は穏やかで、磁気圏は静穏です。
2005/ 4/29 13:29 太陽風と磁気圏はとても穏やかです。756黒点群の発達で、中規模フレアの注意が必要です。
最新のニュース

2005/ 4/30 10:36 更新
太陽風の磁場が乱れ、オーロラが活発になっています。速度も上昇を始めており、コロナホールの影響が始まった様です。

担当 篠原

太陽風で乱れが発生しています。
30日1時(世界時29日16時)頃から太陽風の磁場が急激に強まり、15nTに達しました。
その時の南北成分(ACEの赤線)の変化を見ると、とても強い-10nTの南向き(マイナス成分)が現れています。
太陽風の磁場が南を向くと、太陽風から地球の磁気圏にエネルギーが流れ込み、
オーロラ活動が活発になります。
オーロラ電流の強さを測っているAE指数のグラフを見ると、
500〜1000nTの活発な活動が観測されています。

太陽風磁場の南向き成分は、一旦減少しましたが、
30日8時(世界時29日23時)頃から再び-10nTの強い南向きに戻っています。
現在も極域ではオーロラ活動が活発に進行しているのではないかと思われます。

磁場の強まりに遅れて、30日8時(世界時29日23時)頃から太陽風の速度にも変化が現れています。
速度が350km/秒から450km/秒に上昇し、さらに500km/秒にも達しそうです。
予想よりも早く、コロナホールの高速風領域に入ったのかもしれません。
速度が上昇を始めたことで、南向き磁場が継続すると、
今後はオーロラ活動もより規模が大きくなります。
磁気嵐も発達する可能性があります。
これから5月2日くらいにかけて、注意が必要でしょう。

756黒点群は現在も大きな規模を保っています。
X線のグラフを見ると、目立ったフレア活動もなく、やや落ち着いているようにも見えます。
しかし、動画で1日の様子を見てみると、
小さな爆発活動が頻繁に発生しており、やがて大きなフレアを起こしそうな元気さを感じさせます。
中規模フレアへの注意は引き続き必要でしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。