宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 3/11 13:12 太陽風速度が下がり始めました(550km/秒)。オーロラ活動も低下しています。
2005/ 3/12 11:13 太陽風速度は通常レベルに戻りました(450km/秒)。セクター境界を迎えている様です。オーロラ活動は静穏です。
2005/ 3/13 12:29 太陽風は低速になりました(360km/秒)。磁気圏のオーロラ活動は穏やかです。
2005/ 3/14 10:13 太陽風磁場の南向きが続いています。速度が遅いので大きな乱れにはなりませんが、磁気圏がやや活動的になるでしょう。
2005/ 3/15 10:53 太陽風磁場の南向きが強まったため、磁気圏活動が活発になりました。太陽風磁場の乱れはしばらく続く可能性があります。
最新のニュース

2005/ 3/16 18:49 更新
太陽風の磁場が強まってきました。明日から、コロナホールの影響で速度が上昇しそうです。

担当 篠原

ACE衛星の太陽風データによると、
太陽風の磁場強度が16日12時(世界時16日3時)頃から緩やかに上昇しています。
現在は10nTを越えるところまで強まっています。
この増加は、コロナホールの高速風と関係した現象の可能性があります。

現在SOHO EIT284カメラによる太陽の観測が休止していますので、過去の画像を見て下さい。
掲載している写真は、ちょうと太陽の1回転前にあたる2月17日の画像です。
太陽面の西側(右側)半分のところに暗いコロナホールが見えています。
この影響が明日頃から地球に及びそうです。
27日周期の図で前回の太陽風の変化を見ると、2月18日に600km/秒まで速度が上昇していました。
コロナホールの規模は大きなものではなかったため、高速風は2日程度で終わっています。
2月18日は、今周期では明日の3月17日に相当します。

コロナホールはゆっくりとですが、規模や位置が変わっていきます。
今周期の太陽風はどのような変化を示すでしょうか。

太陽風の磁場が強まっていますが、ほとんど北向きです。
このため、磁気圏はとても静穏です。
AE指数のグラフにはほとんど変化が観測されていません。
このまま北向きが続くと、磁気圏は静穏な状態が続きますが、
太陽風磁場が南向きに変化すると、強度が大きいのでオーロラ活動が活発になる可能性があります。
速度が上昇を始めると予想される明日いっぱいは注意が必要です。

太陽面では741,742黒点群が小さな活動を続けています。
昨日に続いて、今度は太陽の東側(左側)でCME(太陽ガスの放出現象)が発生しました。
今回もフレアではなく、フィラメント消失の様に見えます。
LASCO C3カメラの画像をご覧下さい。
これも地球に対して横を向いていますので、影響はないでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

2/17 01:06 UT


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

3/15 19:42 UT

3/15 21:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。